IoT:Internet of Things(モノのインターネット)(2/3)

第1次産業での使われ方

田畑などの農業、海洋での養殖、山間地での林業などでのIoTの取り組みも始まっています。

人が経験と勘で管理していたものを、それらを測れるセンサー類を組み合わせて、データを採取し、蓄積し、解析を行います。
そして、試行錯誤を繰り返して適切な生育条件や捕獲条件を割り出し、生産性の向上や美味しいものを作りだすために活用されているようです。

ここで使われるセンサー類は電源から離れたところで使用されますが、LPAWが登場したことで、センサー類のネットワークの構築が安価にできるようになったと考えられます。
離れたところのデータを採取できるようになると、現場に行って何回も目視監視していたことから解放され、時間と労力が少なくなり、しかも失敗することが少なくなることが期待できます。

当方も集落営農で田んぼを管理しているので、田んぼの水位などの情報が取得できるようなシステムが利用できれば、誰でも管理が非常に楽になると思います。

登山者へのサービス

登山者向けのサービスが今年の9月から始まりました。
「TREK TRACK」というサービスですが、これもLPWAを使用したシステムです。

専用デバイスを持ち歩くことで登山者の位置情報を離れた場所にいる家族や山岳管理者などがWebやアプリから確認できるというもの。
デバイスの電源が入っていれば自動的にGPS情報(緯度経度、標高、移動範囲)を送信します。
このデータはサーバで蓄積し、データを解析する事で、迷いそうな場所や滞留しやすい場所の特定をしたり、登山道の整備への活用も検討されています。

スマートフォンやタブレットなどでは、電波の届かない場所では電波を探しにいくことでバッテリーの消耗が激しくなり、1日持たないかもしれませんが、このデバイスでは3〜4日持つそうです。
日本の山間地では2~3日持てば往路復路含め充分だと思われ、実質的な駆動に耐えるであろうと思われます。

さらに、「HELP」ボタンというものがあり、遭難や、緊急時に使用する位置情報とあわせて、「TREK TRACK事務局」に通報されます。
信号を確認した事務局は、事前に登録された家族・知人などに連絡するとのこと。

現在、本サービスが使用できるのは、「奥秩父 瑞牆山」だけのようなのですが、百名山をカバーし、登山届と連携して使用することができるようになれば、登山の安全性が格段に上がると思います。
今後の展開に期待したいと思います。
《参考》 https://trektrack.jp/

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